唯識– category –
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「善心所」の十一の要素とその意味 – 清らかな心の働き
仏教における善心所(ぜんしんじょ)とは、心の善なる働きを指す重要な概念です。 善心所は全部で十一あります。 今回は、十一の要素について詳しく解説していきたいと思います。 心所は、かならず心王(八識)に従う心で、心所には、51の心的要素がありま... -
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唯識の「別境心所」とは? – 心の5つの重要な働き
別境心所とは、特定の対象(境)に対して個別に生じる心の働きのことです。 以下では、別境心所の5つの要素について詳しく解説します。 心所は、かならず心王(八識)に従う心で、心所には、51の心的要素があります。 心所の全体像は、以下の記事にありま... -
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唯識の「心所」とくに「遍行心所」について
心所は、かならず心王(八識)に従う心で、心所には、51の心的要素があります。 これらは「遍行」「別境」「善」「煩悩」「随煩悩」「不定」の6つに分類されます。 遍行:作意、触、受、想、思の5つ 別境:欲、勝解(正しい理解)、念(注意)、定(集中)... -
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私たちの心とは何か?「心王」(八識)についてわかりやすく解説
仏教では、心とは何か、心がどのように働くか、について詳しく解明しています。 心の主体を「心王」または「八識心王」といい、心を8つに分けて教えられます。 まず八識について説明します。 八識とは 一般的なの6つの感覚(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚... -
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すべての事象を分類!五位百法とは
今回は物質や精神など、すべての事象の分類方法である五位百法の分類について簡潔に説明します。 法とは まず、「法」というのは仏教における存在のあらゆる要素を指します。 これにはすべての事象が含まれます。 たとえば、物質的存在や、肉体、精神・心... -
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三時敎の中の了義経と不了義経
法相宗ではどのようなお経を「了義経」「不了義経」としているのでしょうか。 「了義」とは完全円満真実であるということ。つまり了義経とは真実が説かれたお経という意味です。「不了義」とは、真実ではないということ。つまり不了義経とは未だ真実が説か... -
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説教の三時
法相宗では、釈尊の説教を、3つの時期に分けて整理します。 3つの段階は、凡夫や修行者の理解の段階に合わせて説かれたものとします。 第一時(有教) 初期の「有教」といわれる段階では、仏陀は大宇宙に法(物事の構成要素)は存在(有)すると許容しまし... -
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法相宗判教の典拠
法相宗(唯識)の教判は、お釈迦様の言葉である仏説が直接記された経典、特に『解深密経』に基づいています。 勝義生菩薩、復た仏に白して言わく、『世尊、初めに一時、波羅奈斯の仙人堕処施鹿林中に於いて』等々、『世尊、在昔の第二時中に、唯だ大乗を発... -
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判教の綱格(基本的な枠組み)
判教(教相判釈)の綱格(基本的な枠組み)について説明します。 釈尊が35歳から80歳までの45年間説かれた教えを、今日仏教といいます。 仏教には、大乘仏教や小乘仏教、多様なものがあり、一般の人では何が書かれているのか判断できません。 そこで、仏教を... -
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判釈(教えの分類)の必要性と大乗仏教の正統性
唯識の教相門について、しばらく話を進めます。 もともとすべての経典や論が同じ内容(一味)であれば、分類や優劣をつける必要はありませんでした。 しかし、大乗仏教と小乗仏教の分かれが生じ、異なる主張が出てきたため、教えを分類したり体系付ける「...
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