法相宗における唯識論は、仏教を学ぶ上で参考になるので、紹介していきます。
この仏教の教体(教えの本質)について、以下4つの考え方があります。
第1の考え方:性用別論体
第2の考え方:摂假随実体
第3の考え方:摂境従心体
第4の考え方:摂相帰性体
それぞれ簡潔に説明します。
目次
1.性用別論体
最も基本的な考え方です
仏教の教えは2つの要素で成り立つとします。
- 「声」(仏陀の実際の声:実法):実体として存在するもの
- 「名句文」(言葉の意味や文章:仮法):概念として存在するもの
これら両方を合わせて仏教の教えの本質とする考え方です
2.摂仮随実体
少し深い考え方です
概念的な「名句文」は、実体である「声」に含まれると考えます
つまり、仏陀の声のみを教えの本質とします
3.摂境従心体
さらに深い考え方です
「声」も含めて、すべての現象は心が生み出したものだと考えます
したがって、仏陀の心そのものを教えの本質とします
4.摂相帰性体
最も深い考え方です
心さえも一時的なもの(無常の法相)に過ぎないと考えます。
最終的には、永遠不変の真理(真如)こそが教えの本質だとします
1.性用別論体を結論とする
結論として、最も基本的な第1の考え方「性用別論体」を採用し、仏陀の声と言葉の両方を教えの本質とすべきです。
初心者には第一の考え方から始めて、理解が深まるにつれて、より深い考え方へと進んでいくことができます。
仏教の深遠な教義を段階的に理解していきましょう。
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