投稿一覧
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参考:唯識
法相宗判教の典拠
法相宗(唯識)の教判は、お釈迦様の言葉である仏説が直接記された経典、特に『解深密経』に基づいています。 勝義生菩薩、復た仏に白して言わく、『世尊、初めに一時、波羅奈斯の仙人堕処施鹿林中に於いて』等々、『世尊、在昔の第二時中に、唯だ大乗を発... -
参考:唯識
判教の綱格(基本的な枠組み)
仏陀釈尊が35歳から80歳までの45年間説かれた教えは、大乘仏教や小乘仏教、多様なものです。 その釈尊の教えを体系的に分類し、教えの浅深高低を見極めます。 各宗派は自宗の教義を最高位とし、他の教義は、そこに至るための方便・階梯(段階)とします。... -
参考:唯識
判釈(教えの分類)の必要性と大乗仏教の正統性
唯識の教相門について、しばらく話を進めます。 もともとすべての経典や論が同じ内容(一味)であれば、分類や優劣をつける必要はありませんでした。 しかし、大乗仏教と小乗仏教の分かれが生じ、異なる主張が出てきたため、教えを分類したり体系付ける「... -
参考:唯識
「唯識」という名称の意味
唯識(ゆいしき)は、すべての存在が「心の作用」によって現れるという教えです。 外界の存在すべてが、実は私たちの心が生み出した「現象」であり、心外に独立した実体は存在しません。 「唯」と「識」 唯識は「唯」と「識」のそれぞれに意味があります。... -
参考:唯識
すべての現象は心から生じる「攝境従心」
「攝境従心」の論法と、「性相別論」の法式の違いを説明します。 攝境従心(しょうきょうじゅうしん) 「攝境従心」とは、「すべての現象(境界)は心から生じる」という理論です。 これは、三界(欲界、色界、無色界)がすべてただ一つの心から成り立って... -
参考:唯識
法相宗の「教相」「法相」「観心」の三門
法相宗の主要な3つの教え(三門)を、説明します。 教相門 法相門 観心門 教相門(きょうそうもん) 教相門は、釈迦牟尼仏の一代にわたる教え(說教)を体系的に分類します。 それによって、 お釈迦様の教えを体系的に整理し、 法相宗の教えが他の宗派よ... -
参考:唯識
仏教の教えの本質(教体)
法相宗における唯識論は、仏教を学ぶ上で参考になるので、紹介していきます。 この仏教の教体(教えの本質)について、以下4つの考え方があります。 第1の考え方:性用別論体第2の考え方:摂假随実体第3の考え方:摂境従心体第4の考え方:摂相帰性体 それ... -
釈迦院物語
金海山 釈迦院物語
これはなぁ、今から1200年以上前の話じゃ。光仁天皇が世を治めておられた頃、八代市の東陽町種山に權蔵夫婦が住んでおった。宝亀8(777)年1月29日、その夫婦に男の子が生まれたのじゃ。その子の名前は、薬欄童子。 薬欄は一つを聞いて十を悟るといった才...
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